連日ニュースでは7月の西日本豪雨災害の報道が続いています。発生から10日が経過しましたが、いまだ行方不明者の数は2桁にのぼっており、その被害の大きさは想像を絶するものとなってしまいました。
かくいう僕の地元も岡山県で、広島と並んで、非常に被害の大きな地域でした。特に倉敷市真備町は、川の氾濫、堤防の決壊による浸水被害が凄まじかったのですが、実は祖母の地元が真備町ということもあって、親戚宅がもろに被害を受けていました。
幸いなことに、身内で亡くなった方はいなかったのですが、親戚宅は完全に水没し、家具・家財・自動車等は全滅でした。そのため、先週の水曜日と3連休の計4日間、少しでも何かの役に立てればと思い、被災地である真備町に行ってきました。
ニュースで映像を見てはいましたが、やはり現地で直接目で見た時の衝撃は、言葉では言い表せないほどでした。
にわかには信じがたいですが、近隣数千世帯がほぼ完全に水没してしまったため、室内の家具、家電、家財道具や衣類、食料品、生活雑貨、畳、壁紙に至るまで、ありとあらゆるものが使用不能の災害ゴミと化してしまい、家の中にはこれらが散乱し、さらに床には外からの土砂や、昔ながらの土壁が剥がれて泥のようになったものが堆積しているという状況でした。
床に溜まった泥を掻き出さないことには、室内のドアすら開きません。
箪笥や棚などの大型家具は、ほぼすべてが隙間に泥が詰まり、建付けもおかしくなっており、引き出しがびくともしない状態です。中にモノが詰まったままでは、とてもではないですが運べる重さではないので、バールと金槌で引き出しを1つずつ破壊してこじ開け、中のモノを出した上で、大人数人がかりで運び出します。
さらに、衣類や布団、畳などの吸水性のあるものは、汚水・下水の混ざった泥水を吸収し、凄まじい重さとなっているのに加え、当然ながら臭いもひどく、外に運び出すだけでも容易ではありません。
壊れた冷蔵庫の中の物や、備蓄してあった米などは悉く腐敗し、台所には、マスクなしでは立ち入れないほどの異臭が立ち込めています。
これらの作業だけでも大変な重労働なのですが、加えてこの暑さです。
現在ではわかりませんが、電気はもちろん、水道すら復旧しないような状況でしたので、室内には、エアコンはもとより扇風機すらありません。
炎天下の庭と、サウナのような室内をひたすら往復しながらの作業は、これまでの人生で最も過酷であったといっても過言ではないと思います。
※続きます。