先日、今年の司法書士受験の出願者数が発表されていました。
受験者数は21,754人で、昨年に比べると2,784人も減少しています。増減率でいうと前年比11.3%減ですから、おそらくここ最近の中で一番凄い減少率ではないでしょうか?私が受験した時(平成17年試験不合格、平成18年試験合格)の頃は、たしか31,000人~32,000人程度ではなかったかと記憶しています。そう考えると、10年で3割も受験者が減った計算に・・・
ここ10年で、司法制度を巡る受験体制は大きく変わりました。もちろん最も大きな変化は司法試験についての新制度導入であり、司法書士試験自体には直接の関係はありません。しかし、ロースクールを巡る構想も迷走を極め、一時的な合格者増加により弁護士でも就職難と言われる時代。一時期は、司法試験から司法書士試験へと舵を切り替える受験者も多かったと聞いていますが、この受験者の減少を見ると、司法関係の資格に期待や魅力を感じなくなってしまったのかと思ってしまいます。
たしかに、試験さえ受かれば一生安泰というような資格(時代?)ではないことは間違いないですし、目に見えるような華やかさはない業界かもしれませんが、目の前の依頼者から自分の名前で仕事を受け、それをなんとかこなした上で、直接感謝されるような仕事は、私はとてもやりがいのある仕事だと思っています。
初めて司法書士試験を受けてからちょうど10年。今年も若干名ですが周りに受験する方がいらっしゃいます。やはり同じ業界を目指してくれる人の存在は嬉しいものです。試験ですから、どうしても合否は出てしまいますが、受験生の皆さんには、あと10日、悔いのないように最後の追い込みに励んでもらいたいと思います。